女の子のための『野球、ルール以前のモンダイ』 -2ページ目

投手から見た野球〈勝利投手と敗戦投手〉

わたしは好きな選手に投手が多いので、ここでは投手から見た野球、野球を投手中心に見てみたいと思います。

勝ち投手、負け投手
投手は成績のひとつとして「勝利数」が数えられます。自分の登板した試合で勝ったか、負けたかということですね。先発した投手が試合終了まで投げ続けることを「完投」といいますが、最近では完投する機会が少なくなってきています。先発投手の後に「救援投手」と呼ばれる投手が継投することが普通になりつつあります。これを「投手の分業制」などということがあります。
投手が完投した場合、もしその試合に勝ったら先発投手がそのまま「勝利投手」になります。

例1
2005年4月10日 ロッテv.s日ハム戦
先発投手:
ロッテ・小林宏之 
日ハム・金村暁(→のち吉崎勝が継投)

試合は7回に4得点したロッテがそのまま逃げ切って、5対1でロッテが圧勝しました。さあ、この試合の勝利投手は?

小林宏之投手ですね。簡単です。

先発投手は5回(イニング)が責任投球回数として決められています。つまり、最低5回までは投げ続けないと勝利投手の権利がなくなるのです。そして、先発投手が登板している間に自軍が勝ち越していて、勝ち越したまま一度も逆転もされず、同点にもされずに試合が終わるとめでたく勝利投手になります。

では、次のケースはどうなるのでしょう?

例2
2005年4月11日 西武v.s日ハム戦
先発投手:
西武・帆足和幸(→のち森慎二、豊田清が継投)
日ハム・正田樹(→のち井場友和が継投)

西武先発の帆足は7回まで投げましたが、降板した時点でスコアは2対2の同点でした。そして森が登板した8回裏、味方に1点が加わり勝ち越します。その後日ハムに追加点を許さず、9回に豊田がマウンドに上がります。そしてそのまま西武が勝利しました。

ややこしいですか? 赤字の部分がポイントです。
帆足は7回まで投げていますから、本来なら勝利投手の権利を持っているはずですね。ところが、この時点でスコアは同点です。勝ち負けがついていない状態です。そして8回表に森が登板して無失点に抑えました。この裏、このブログでもご紹介した中島裕之が決勝点となるタイムリー(打点付きとなる)ツーベースヒットを打って勝ち越します。9回には豊田が登板して、勝ち越した状態を保ったまま試合は終わります。
この場合、決勝点が入った8回裏の直前(つまり8回表)に登板した森投手に勝利がつくのです。
そして豊田には「セーブ」がつきますが、これは後述します。

ではでは、先発投手が5回までもたず降板した後、二人以上の救援投手が登板した場合を見てみましょう。

例3
2005年4月3日 阪神v.sヤクルト戦
先発投手
阪神・能見篤史(→のち吉野誠、橋本健太郎、藤川球児、ウィリアムス、久保田智之が継投)
ヤクルト・高井雄平(→のち河端龍、山本樹、吉川昌宏が継投)

阪神能見はこの日、プロ入り初登板だったのですが、プロの壁は厚く、2本塁打を含む5失点をゆるして5回を待たず4回で降板します。実はこの時点で阪神は7点をとっていたので能見が5回まで投げ続けたら、ひょっとして勝ち投手になれていたかもしれませんでした。しかし、この試合がプロ初舞台となる能見には荷が重いと思ったのでしょう、ベンチは思い切って交代を言い渡しました。
その後、5回を吉野と橋本の二人がかりで、6~7回を藤川が、8回をウィリアムス、9回は久保田がヤクルト打線を0点に抑えて、阪神が勝ちました。

ポイントをまとめましょう。
・能見は責任投球回数に満たず降板したので、勝ち投手にはなれません。
・投球回数が1回に満たない投手は原則として勝利投手になれません(2005年より)。従って、5回を二人で抑えた吉野と橋本も権利がありません。
・残った藤川、ウィリアムス、久保田の中から勝利投手が選ばれます。

この中から最も有効にリードを守り切った投手と、公式記録員が判断した投手が勝利投手になります。この試合では6~7回と2イニングスを投げて0点に抑えた藤川投手が勝利投手に選ばれました。

敗戦投手ついても見てみましょう。
投球回数に関係なく、勝敗を決定する得点を相手チームに許した投手が敗戦投手になります。ですから、4回で負けた状態で先発投手が降板し、その後一度も逆転せずに試合が終わったら、先発投手が負け投手になります。

例4
2005年4月13日 阪神×巨人戦
先発投手
阪神・井川慶(→のち橋本健太郎、吉野誠、江草仁貴が継投)
巨人・工藤公康(→のち林昌範、シコースキー、佐藤宏志、久保裕也が継投)

阪神井川は味方に先制点2点を貰って、5回まで巨人を無失点に抑えていました。ところが6回、突然投球が乱れ始め、この回3失点で逆転されてしまいます。その後1と2/3(アウトカウント2つ分)イニングを橋本が1/3イニングを吉野、最終9回を江草が登板します。その内江草が1失点して、巨人に追加点を与えてしまい、結局試合は2対4で巨人が勝ちました。

この場合、勝敗を決定する得点は井川から挙げた3点目です。9回の追加点はあってもなくても勝ち負けには関係ありません。ですから敗戦投手は江草投手ではなく、井川投手になるのです。

んじゃ、「セーブ」って?
勝利投手の他に、勝ったチームの投手に「セーブ」というご褒美がつくことがあります。ではどんな投手にセーブがつくのでしょうか。

1. 勝ったチームの最後に投げた投手で、勝利投手ではない投手である
2. 登板中、同点にもならず、逆転もされずリードを守ること
3. 次の条件を満たす
  a)3点以内のリードで、1イニング以上登板する
  b)1イニングにならなくても、2連続本塁打されたら同点あるいは逆転される局面で登板する(例:4点リードで走者1・2塁。本塁打1本で1点差に詰め寄りますね。で、もう1本打たれたら同点です。)
  c)点差に関係なく3イニング以上投げる。

例2をもう一度見てみましょう。9回豊田が登板しましたが、このとき点差は1点差です。1と2の条件を満たし、さらに3の内、a)の条件を満たしていますので、彼にセーブがつきます。

次回は「失点」と「自責点」について説明します。

どこが面白いの、野球って…?〈わたしの場合〉

※この記事は「どこが面白いの、野球って…?〈トラックバック企画〉」の続きの記事です。TB、コメントはどちらにしていただいても結構です。

では、わたしは野球のどこに魅力を感じているのか、また、なぜ野球を見続けるのかをお話しましょう。
といっても、当然たいそうな話ではありません。また、バッテリーと打者との息詰る駆け引きが面白いから、などと「わたしらしくない」ことも言いません。(好きな選手に投手が多いから、必然そのような要素も楽しんではおりますが)そこにはもっと下世話と言いますか、実感のこもった理由があるのです。

ながら観戦ができる 
わたしは主婦もやっておりますので、ナイター中継をやっている時間帯はゆっくりと観戦できる時間帯ではありません。ちょうどナイターが開始して一時間後くらい(午後7時頃)に帰宅して、TVをつけてそのまま台所へ直行します。居間と台所は隣接していますので、TVのヴォリュームを大きくしたらなんとか聞こえるようになります。ラジオ中継がある場合は、台所にラジオを持ち込みます。
試合は基本的にひいきチームの攻撃だけ見るようにして、守備に入るとわたしも台所に戻ります。(サッカー等ではこれができないんですよね。)球場の騒ぐ声が聞こえたらまた居間のTVの前に走っていきます。ゲソを外したイカの胴を握りしめながら走ったこともありました。たいてい右手に包丁を持ったまま、走っていきます。TVではリプレーを流してくれたり、試合のハイライトを何度も流してくれますので、試合の流れは簡単につかめます。
亭主が帰って来ますと、彼が見せ場を伝えてくれます。
「一打逆転でアニキ登場やでぇ~」
「ピッチャー交替しよった」
「ああぁ~! 赤星、刺されたぁ~!(絶叫)」
こんなですので、夕飯の支度は遅々として進みませんが、文句を言われることはありません。包丁を握りしめて走って来られると何も言えないのかもしれませんが。
夕飯を食べる頃、試合は佳境を迎えますが、ひいきチームが勝っていればおいしくいただけ、負けていれば多少の現実逃避を交えて、黙々と食べます。

選手一人一人がフィーチャーされ、親しみが持てる
マウンドに一人で立って注目を一身に浴びる投手はもちろんのこと、野手も打席に立つとき投手と同等に、もしくはそれ以上に注目されます。その度に名前が連呼され、観客席からも「かっ飛ばせぇ~、○○」と声援が飛びます。応援団のみなさんは、主力選手一人一人にヒッティングマーチとも呼ばれる応援歌を作って応援に取り入れていたりもします(日本の場合)。しかもその選手が決勝打を放ったり、派手な本塁打を打ったりするともう名前を覚えてしまいます。相手チームの選手も、同様に覚えてしまえます。
しかも、その選手が男前で好みのタイプだったりした日には……ですよね。

見所が満載
野球は投げて、打って、走って、守るスポーツですから、それだけ見所が多くなります。投手はいかに相手打者に打たせないピッチングをするか(三振をいくつ取るか)に注目することができます。打者はいかに巧打を見せてくれるか、あるいは豪快な本塁打を打ってくれるか、走者になったらはしっこい選手なら盗塁を仕掛けるかもしれない、守備の上手い野手なら華麗なファインプレーが見られるかもしれない……。このように見るべきところが数多くあるので、たまに失望するようなつまらない試合を見せられても、一ヶ所くらいは以上のような名場面に出会えることもあり、見始めたらやめられなくなるのです。

と、以上のような理由が考えつきました。…そうです、考えましたよ。まず最初に「好き!」があって、後で「なんで? どこが?」が来たわけですから。でも、それでいいんではないでしょうか。
で、他の方の「なんで? どこが?」が知りたくなって、TB企画を行ってみました。気長にお待ちしてますので、気が向いたら教えてください。

コメント欄にいただいたご意見には、いただいた方のブログ(お持ちの方のみ)にコメントで御礼させていただきます。これは、ところどころわたしのコメントが入ることによって、読みにくくなることを回避するためです。ブログをお持ちでない方には、コメント内で御礼申し上げます。
TBいただいた場合は、こちらからもTBさせていただきます。

どこが面白いの、野球って…?(トラックバック企画)


Honeywarさまにいただきましたコメントで、ネットラジオで「野球ファンになったきっかけ」を語られた際の番組の視聴ページURLをご紹介いただきました。ワンクリックでアクセスいただけるようにこちらにリンクを貼っておきます。是非、お聞きください。
視聴ページ「らぶ♪はにー♪On Demand」野球ファンになったきっかけ


表題のように思っている方は、おそらくこのブログを見ておられないと思いますが、ちょっと前までそう思っていた、あるいはまだちょっとそう思っているという方がおられるかもしれません。
他人の趣味ほど分からないものもありません。「おもしろいよ、これ」と言われても、どこがどう面白いのか分からない…ということはよくあります。

ですから、自分の好きなものを他人に伝えることほど難しく、徒労に終わることもないのですが、それにあえて挑戦してみました。

題して「わたしは野球のココが好き!」

トラックバック・コメントで参加していただける方、お待ちしております。文字通り野球の好きなトコを語っていただいてもいいし、わたしはコレで野球にコロびました、という体験談でもかまいません。できるだけ野球観戦初心者に語りかけるようにお願いしたいと思います。
また、わたし鳴尾浜小町が心を打たれたとか、面白いと思ったTBは、当ブログの記事に取り上げさせていただくことがありますので、ご了承いただける方にお願いいたします。もし、TBのみ参加希望の方はTB記事冒頭にその旨をお書きください。
随時募集です。〆切りは特に設けておりません。ということは、突然終了するかもしれません。その際はご了承ください。

では、さっそく「わたしの場合」を語ってみましょう。

野球好きになったきっかけですが、それ以前は実は野球大嫌いでした。といっても子供の頃のことですが。よくある話ですが、父親とのチャンネル争いが原因です。大の阪神ファンだった父親は我が家では絶対の存在でした。そのため、TVのチャンネルは完全に牛耳られ、それに反抗することは幼いわたしには不可能だったのです。

ですから「お前も見るか、野球。面白いで」と言われても、興味を持つわけがありません。さらに、両親はわたしにキャッチボールを教えようとしました。スポーツ用品店でグラブとボールを家族の人数分買い集め、おまけにもらった掛布の下敷きをむりやり学校に持って行かされ、タイガースのキャップをやはりむりやりかぶせられる。(おかげでキャッチボールは上達しました。現在なんの役にも立っていませんが)

野球に関して言うならすべてが強制でした。これで野球好きになるなんて、どうかしてる…と、当時は本気で思っていました。(とくに阪神タイガースが嫌いでした。巨人は父も嫌っていたので、よほどひどい球団だと思っていて、これまた嫌いでした。)ですが、カエルの子はカエル、というわけではありませんが、父の傍で野球を見ているうちに自然とルールを覚え、面白いともかっこいいとも思えなかったのですが、免疫ができたのか野球に対する壁がなくなってきたのです。そして、あるときある球団と出会いました。

今は亡き、近鉄バファローズです。

その頃にはわたしはすでに大人になっていました。その年、パ・リーグは西武ライオンズが優勝したのですが、この優勝の陰にこんな試合があったと報道された有名な試合がありました。いわゆる「10.19」と呼ばれる一連の試合です。わたしはその報道の方を見たのですが…。
当時、雨などで流れた試合を期日内にすべてこなすために、「ダブルヘッダー」と呼ばれる試合スケジュールがありました。要は1日に同一カード2試合をやってしまおうというものです。強行スケジュールですが、ドーム球場などない時代、天候で流れる試合が多く結構普通に行われていました。

10.19がどんな試合だったか。簡単に言いますと、この2試合に連勝したら、すでに全日程を消化していた西武を抑えて近鉄が優勝する、という条件がついた試合だったのです。引き分けでは無理、「連勝」が唯一の条件です。相手はロッテ・オリオンズ(当時)。
第一試合、近鉄はロッテに4-3で辛勝しました。そして運命の第二試合、結果を言ってしまうと近鉄はその試合「引き分け」てしまうのです。目に涙を浮かべる選手たち…。今でも、いえ、近鉄バファローズが消滅した今だからこそ、当時のことを思い出すと胸がいっぱいになります。

わたしは決意しました。これからは近鉄バファローズのファンになる。ですから、わたしの野球ファンとしての人生はパ・リーグから始まったと言えるのです。ちなみに、近鉄は翌年リーグ優勝を果たしました。

そして2003年、新たな球団と出会いました。近鉄ファンになって野球を見始めてもどうしても好きになれなかった、阪神タイガースです。虎ウマ…いや、トラウマとは恐ろしいものです。一旦植え付けられた「イヤや」という感情はなかなか解消できませんでした。
前年、阪神は監督に星野仙一氏を招聘しました。そのニュースを知ったとき、わたしは「え?」と言ったきり固まってしまいました。亭主の実家にいたのですが、そんなわたしを見た義父が「そうやで」と声をかけてくれるまで頭が真っ白になっていました。

実は、中学生の頃から野球とは別に星野氏のファンだったのです。野球に興味はなかったのですが、毎年放送される「珍プレー・好プレー」で繰り返し紹介される乱闘騒ぎは大好きで、その主役とも言うべき星野氏が大好きでした。かといって中日ドラゴンズのファンになることもなく、愛すべき仙ちゃんだけが野球から切り離されてわたしの中でアイドル化していたのです。

星野氏は2002年、中日の監督を辞任して引退を表明していました。一抹の寂しさもあったのですが、長い間お疲れさまでしたと、引退を受け入れたところでした。そこへ急転直下とはまさにこのこと。阪神の野村監督が退かれた後、星野氏を監督に迎え入れることになったというニュース。
阪神には前科があって、他球団で実績を積んだ監督を引っ張ってくるのは初めてではありませんでした。野村氏がそうです。ですから阪神=他人のふんどしならぬ監督で相撲ならぬ野球をするコスい球団、というイメージが一時的に染み付いてしまいました。
仙ちゃんだけど、応援できない……、ドラゴンズのときと同ンなじや。2002年はそんな年でした。

ところが2003年、阪神は前半から驀進し続けます。家族はオール阪神ファン(高田くんではありません。笑)。阪神の活躍はイヤでも目につき、耳に入ります。それにつれてわたしの中のわだかまりも徐々に溶け始め、ようやくこの年から「阪神ファン」を名乗るようになったのです。
絵に描いたような「にわかファン」ですね。

これだけで結構な量になってしまったので、「ココが好き」な部分については次回書き綴ってみようと思います。TB記事はこんなに長文でなくても結構です。

※追記
コメント欄にいただいたご意見には、いただいた方のブログ(お持ちの方のみ)にコメントで御礼させていただきます。これは、ところどころわたしのコメントが入ることによって、読みにくくなることを回避するためです。ブログをお持ちでない方には、コメント内で御礼申し上げます。
TBいただいた場合は、こちらからもTBさせていただきます。

新聞のスコア欄

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今回は、新聞に載っている試合のスコアを読み解いていきましょう。上の画像は讀賣新聞朝刊に載っていた、前日行われたロッテ対日ハムの試合結果を表したスコアです。

○2千葉(ロッテ2勝)
※○2は丸数字の2を表しています。機種依存文字のため、文字化けするおそれがありますので、こう表記します。

一番上のこの記述は、ロッテと日ハムという対戦が「2回戦目」ということを表しています。また、対戦の組み合わせのことを「カード」と言って、普通連続2~3試合同じカードで戦います。「同一カード3連勝」というと、同じチーム同士の対戦で3連勝することを言います。この時点で「(ロッテ2勝)」ということは、同一カードでロッテが2勝したということです。

野球は9イニング戦いますが、スコアは分かりやすいように3イニングずつ分けて書かれています。上段が先攻、下段が後攻のチームです。普通は試合を主催する方のチームが後攻です。つまり、この試合はロッテの主催ゲームというわけですね。対する日ハムは「ビジターチーム」ということになります。

ロッテの9回目を見てください。「X」になっていますね。これは、このイニングに攻防が行われなかったという意味です。なぜでしょうか? それは、9回表の日ハムの攻撃が終わった時点で、10対1でロッテの勝利が確定しているため、その裏でロッテがわざわざ攻撃する必要がないからです。また、9回(同点の場合それ以降のイニングでも)の裏に入った段階で同点もしくは後攻チームが負けている試合で、後攻チームが得点乃至逆転しますとその段階でゲームセット、勝ったチームは「サヨナラ勝ち」と言われます。(pemmaruさまのご指摘により訂正。コメント欄参照)

勝・負
「勝」「負」はそれぞれ「勝ち投手」「負け投手」を表します。後ろの( )はその投手がそのシーズン何勝したかということです。投手が一人しか登板しなかった試合の場合は、誰が勝ち投手なのかすぐに分かりますが、では複数の投手が登板した場合、誰が勝ち投手になるのでしょう。これについては少々複雑なルールがありますので、後ほど説明したいと思います。


この試合で飛び出した本塁打のことです。「○2」はその打者にとって何本目のホームランか、( )はそのホームランで何点入ったか(打者も含めて走者が何人か)・相手投手が誰であったかを表しています。「フランコ○2・押本」はフランコ選手の今季二本目のソロ本塁打で、押本投手から打ったと分かります。

▽観衆 15,028人
文字通り球場に何人のお客さんが入場したか、です。今年から実数発表されるようになりました。え、昨季は? と思いますよね。はい、はっきり言って水増し発表でした。上のような数字なら去年だったら「23,000人」くらいで発表されていたと思います。

ご報告:ファイティーの処遇

「緊急告知! ファイティーを守れ!」でお知らせしましたファイティー引退に関して、日ハム球団から公式に発表がありました。

北海道日本ハムファイターズ公式サイト内の
 球団ニュース>ファイティの東京ドームへの出場に関してのお知らせ

記事によるとファイティーは今季限り、昨年同様東京ドームでの日ハム主催ゲームに登場することが決定したということです。

このことはファイティファンクラブを読んで知ったのですが、わたし個人としてはなんのお役にも立てず申し訳ない気持ちでいっぱいです。

なにはともあれ、「知らないうちに消えていたマスコット」にならずにほっとしました。他球団もこれを見習ってマスコットという存在の大きさを認識してほしいと思います。

野球ニュースの読み方〈1〉

野球を見始めたらさまざまな野球関連のニュースが気になります。ライバル球団の試合の結果は? 順位はどうなったの? ホームラン王を競い合っている選手の現在の本塁打数は? などなど。
ですが、新聞のスポーツ欄やWEBニュースを読んでみてもよく分からないことってありませんか。そこでご一緒に『初心者のための野球ニュース』として野球ニュースを読み解いてまいりましょう。


我が家ではアンチ巨人のくせに讀賣新聞を購読していますので、新聞の記事からの引用は讀賣新聞からが多くなります。(先日毎日新聞の勧誘が来た際、「どこの新聞とってますか~」と聞かれて「讀賣さんですぅ」と愛想よく答えました。すると「ああ、巨人ファンですか」と言われムッとして「阪神ファンです!」と強い口調で言ったら「うっ」と声を出して詰まっておられました。)

讀賣新聞 平成17年4月5日(火)夕刊2面より

イチローいきなり2安打

<リード文>
【ニューヨーク支局】米大リーグは4日、本格的に開幕。マリナーズのイチローはツインズ戦に1番・右翼で出場し、4打数2安打と好スタートを切った。メッツの松井稼はレッズ戦に2番・二塁で出場。一回の第1打席で本塁打を放ち、昨年に続く開幕戦初打席アーチを記録した。ホワイトソックスの井口はインディアンス戦に2番・二塁でメジャーデビューしたが、4打数無安打に終わった。高津が1-0の九回に登板し、三者凡退に仕留めて今季初セーブを挙げた。後略

リード文ですのでニュースの概要のみですが、これだけでもさまざまな野球用語が出てきます。

まず、この記事はアメリカメジャーリーグ(MLB)で活躍する日本人選手の記事です。

◇米大リーグは4日、本格的に開幕
MLBは日本のプロ野球より公式戦の開幕が遅いことが分かります。日本ではパ・リーグが3/26に、セ・リーグが4/1にすでに開幕しています。

◇マリナーズのイチロー……好スタートを切った。
イチロー選手は言わなくてもご存知ですね。彼が所属するチームはシアトル・マリナーズ。開幕戦では「ツインズ」というチームと対戦したことが分かります。

◇1番・右翼
最初の「1番」は打順です。「右翼」は守備位置ですね。ライトのことです。

◇4打数2安打
「安打」はヒットのことですね。では「打数」とはなんでしょうか。「打席数」とどう違うのでしょうか。
「打席数」とは打者が打席に立った回数のことです。打順が回ってきたら自動的に打席数が増えます。一方、「打数」は打席数から四死球、犠打、義飛等を引いた数のことです。なぜそれらの数が差し引かれるのでしょうか?
実は打数は「打率」を計算する上で重要な数字になっています。

打率(どれだけの割合でヒットを打つか)=安打数÷打数

つまり打数が分母になるわけです。すると打率を上げるには1)安打数を増やす、2)打数を減らすの2つの方法が考えられますね。
ヒットにはならなかっけれど出塁できる四死球や、走者を進めたり得点したりする犠打まで打数に数えたら、分母が増えて打率が下がり、その打者の貢献度を無視することになってしまいます。

また、打率が公式記録として残されるためには「規定打席数」以上の打席数が必要です。ですから、12打席10打数5安打の5割打者が公式に記録されることはありません。

規定打席数=試合数×3.1

スターティングメンバー(スタメン)として試合に出場すると、3~4回打席が回ってきます。毎試合スタメンで出場したら規定打席数は軽くクリアできる計算になります。実際にはなかなか難しいですが。

◇メッツの松井稼…
ニューヨーク・ヤンキースの松井秀喜は有名ですが、実はもう一人の「松井」がメジャーにはいます。松井稼頭央(かずお)といって、松井秀喜に対して「リトル松井」と呼ばれる選手です。03年のオフにFA宣言して西武ライオンズからメジャーリーグのニューヨーク・メッツに移籍しました。開幕戦でメッツはレッズと対戦したようです。

◇一回の第1打席で……を記録した。
「一回」は第一イニングのことです。野球は基本的にそれぞれのチームが攻防を9回繰り返します。イニングとは1回分の攻防のことです。松井稼は2番打者ですから、敵投手にとって二人目の対戦相手になります。記事では試合が始まって最初の打席でいきなり本塁打を打ってしまった、という内容になっています。「昨年に続く…」とありますから、二年連続の快挙というわけです。
ちなみに「アーチ」とはホームランのことです。※バースデーアーチ、逆転アーチ等

◇ホワイトソックスの井口……に終わった。
井口資仁(いぐちただひと)は04年オフにポスティングという制度を利用してダイエー(現ソフトバンク)ホークスからMLBのシカゴ・ホワイトソックスに移籍した選手です。開幕戦ではヒットがでなかった模様です。

◇高津が1-0の九回に登板し、
高津臣吾(たかつしんご)選手はヤクルトスワローズから03年オフにFA宣言してMLBのシカゴ・ホワイトソックスに移籍した選手です。彼は実は投手であることが記事から読み取れます。それは「登板」という言葉からです。投手が試合で投げることをこう言うのです。9回に登板したということは「先発」投手ではなく、「抑え」投手として登板したことになります。

先発投手=試合の最初から長いイニングを投げ続ける投手
中継ぎ投手=先発投手と抑え投手の間をつなぐ役割の投手。セットアッパーとも言う。
抑え投手=試合終盤に登板する投手。ストッパー、クローザーとも言う。

ひとことで投手といっても、だいたい上の3つで役割分担していることがほとんどです。もちろん守備位置と同じく途中で転向することもあります。
高津投手の役割は「クローザー」ということになりますね。

◇三者凡退に……を挙げた。
高津投手は1-0と勝っている試合で登板し、「三者凡退」(打者3人でスリーアウトをとること)にしたため、「セーブ」という記録がつきました。これはクローザーにつく記録で、勝ち試合を壊さずに終わらせたことへのご褒美です。

お役立ちサイト紹介〈全日本野球会議〉

全日本野球会議という団体のオフィシャルサイトの中に新しく
 「オンライン野球教室」
というコンテンツが追加されました。

主にプレーヤー向けの内容ですが、初心者にも分かりやすく説明されている箇所もあります。投手、捕手、守備、打撃、バント、走塁、スライディング、審判の項目に分かれていて、それぞれ当事者としてどういうことに注意をするべきか等が説明されています。プレーをしたことがなくても、これを読むことでよりプレーヤーに近づいて野球を楽しむことができるのではないでしょうか。

リンクURL
全日本野球会議(野球日本代表)オフィシャルサイト
 オンライン野球教室←1ページ目の『投手』が開きます。

得点しなくちゃ始まらない〈進塁編〉

前回の説明から日数が経ってしまいましたが、得点の続きを説明します。今回は出塁した走者がいかにして次の塁へ進むか、です。


その前に…
出塁した際に忘れてはいけないことをいくつか挙げておきましょう。

○一つの塁に走者は一人
  前にも説明しましたが、一つの塁は一人の走者で占拠します。間違っても走者が2人以上になってはいけません。
○ベースは踏むもの
  ベースは通過する際、必ず踏まなければなりません。
○ボールは“ともだち”ではない
  占拠しようとする塁にはボールより早く到達しなければなりません。塁を離れている間にボールが塁に到達したらアウトです。


小説・あなたは1塁走者です
《第一話》
次の打者がバッターボックスに入りました。最近ぐんぐん打率を上げてきている打者です。きっと打ってくるでしょう。
「かーーん!」
気持ちのいい音がスタジアムに響き、打球はセンターの手前でぽとりと落ちて、センターを守っていた野手が前に走り出してきました。「センター前ヒット」です。
あなたは打者が打った瞬間2塁に向けて走り出します。走らないと1塁走者が二人になります。そして2塁に到達しました。ボールはまだ戻っていません。
セーフ、です。無事2塁に進塁できました。

☆進塁の奥義:その1
打者がヒットを打ったとき、走者が進塁してセーフになる。また、四死球にあたる投球だった場合は無条件で進塁
→走者も打者走者もセーフ

《第二話》
次の打者がバッターボックスに入りました。カウントはノーアウト、走者1塁。打者はバントの得意な選手です。ベンチのサインはやはり「バント」。
ピッチャー、第一球投げました。球速の速いストレートでしたが、バッターは器用にボールの勢いを殺して目の前に転がしました。あわててキャッチャーがボールを拾い、1塁に送球して1塁、つまり打者走者をアウトにしました。
その間、あなたは2塁に進塁できました。

☆進塁の奥義:その2
打者が犠牲バント(送りバント)を成功させる。
→打者はアウト、走者はセーフ

※もしこのとき、打者走者がめっぽう足の速い選手だったりした場合、1塁もセーフになることがあります。これを「セーフティバント」と言って、足に自身のある選手は走者なしでもセーフティバントを狙うことがあります。バントが犠牲にならずヒットになるので「バントヒット」とも言います。

2004年7月31日。この日阪神は宿敵(?)巨人と戦っていました。走者1塁でバッターは鉄人4番打者・金本。この2日前に彼は左手首に死球を受けており、コンディションは決して万全ではありませんでした。あとで分かったことですが、実は骨折していたそうです。ですが、翌日もスタメン出場を果たし、左手をかばうように右手一本で2安打を放った彼のことです。4番の責任を果たそうと必ず全力で打ってくるでしょう。
ところがピッチャーが投げた瞬間、彼はヒッティングの構えからすかさずバントに切り替え、1塁に全力疾走で自らも生き残ったのでした。
「記録のためだけに出ているようで申し訳ない」と言う男・金本の意地が炸裂したひとコマです。
2004年ペナントレース感動のひとコマ…金本の執念のバントヒット…でした。


《第三話》
次の打者がバッターボックスに入りました。あなたは足に自信があります。ピッチャーはくせのあるフォームで投げることで有名です。当然、この投手の投球動作のくせをあなた自身もよく知っています。ピッチャーの方も、足の速いあなたを警戒して隙を見せないように工夫して投げています。
ところが見つけてしまいました、わずかな隙を。投球と同時に、あなたは考えるより早く体が反応して2塁ベースに走り出していました。
捕球したキャッチャーが素早く2塁に送球したのですが、わずかにそれをかわして滑り込んでセーフになりました。

☆進塁の奥義:その3
盗塁に成功する
→走者は進塁、打者は通常のボールカウントがつき、スリーストライク目だったらアウト。

※このとき投手は走者の動きを牽制するために、走者のいる塁に向かって「牽制球」を投げることがあります。盗塁を狙う走者は2塁ベース方向にリードをとっていますので、牽制球より速く帰塁しなければなりません。もし、牽制球でタッチされるとアウトになります。

盗塁と言えば、阪神・赤星です。昨シーズンは64個の盗塁を決めてぶっちぎりの盗塁王でした。(2位の荒木【中日】は39個)「セ界の盗塁王」の「セ」とはセ・リーグのことです。本当の「世界の盗塁王」は福本豊氏【元阪急】で、通算盗塁数1065個。シーズン最多は106個。現在は関西方面のTVやラジオで「ぼやき解説」をなさっています。

《第四話》
次の打者がバッターボックスに入りました。このとき投手が「ボーク」を犯しました。ボークとは塁に走者がいるとき、投手が行う投球上の反則行為のことです。どのような反則があるのかはここでは詳述しません。たとえば、投手は投球の際、マウンド上にあるプレートに触れなければなりませんが、これを怠るとボークを宣告されます。
ボークを宣告されると、走者に1個進塁が認められます。あなたはラッキーにも相手投手のボークで2塁に進塁できました。

☆進塁の奥義:その4
相手投手のボーク
→走者は無条件で進塁、打者の扱いはそのときの状況による(ボーク宣告時1塁に進塁している場合はボークに関係なくゲームが続けられる等)

2005年3月30日、日ハム対西武の試合でのことです。わたしがTVをつけたときは既に2回裏まで試合が進んでいました。画面を見てカウント等を確認しようとしたら西武・石井貴(たかし)投手がボークをとられました。これで日ハムの走者進塁だなと思っていたら、3塁からセギノールがホームに帰ってきたのです。このとき走者3塁だったわけです。
このようにボークで得点することもあるのです。ちなみにこのときのボークは「プレートに触れている投手が投球動作を途中でやめてはならない」に抵触した模様です。


《第五話》
次の打者がバッターボックスに入りました。ピッチャー、第一球投げました。が、ボールは大きく逸れてキャッチャーは捕球できませんでした。ボールはころころと後ろに転がっていきます。 その間あなたは2塁に進塁できました。

☆進塁の奥義:その5
相手バッテリーのミス
・ピッチャーの投球ミス=ワイルドピッチ、暴投
・キャッチャーの捕球ミス=パスボール、捕逸
→走者はよほどのことがないかぎり進塁、打者は打席続行

《最終話》
一塁走者だったあなたも無事本塁に戻ってきたら得点になります。おめでとう。
ところあなたはどのような進塁行為で本塁に戻ってきましたか? もし「奥義その1」および「その2」で戻ってきたのであれば、そのときの打者には「打点」という記録がつきます。
言い換えると「打者の打撃行為によって入った得点」ということです。この場合「その2」のバントは「スクイズ(squeeze:搾り取る)」と呼ばれることになります。
そして本塁に戻ってきたあなたには「得点」という記録がご褒美として与えられます。

宿題
この小説の感想文…ではなく、ひいきチームの各選手の打点と得点をつけてみましょう。得点の合計数はチームの得点数と一致しますが、打点は必ずしも一致しません。なぜなのか、考えてみましょう。


「得点しなくちゃ始まらない〈出塁編〉」追加項目
※振り逃げ
たまに三振したはずなのにいきなり1塁に走り出す打者がいますが、これは「振り逃げ」というルールがあるからです。
「振り逃げ」とは次の条件下で認められます。
 ・無死または一死で、1塁に走者がいないとき
 ・走者の有無に関係なく二死のとき
 スリーストライク目を捕手が正規に捕球できなかったら、打者はアウトにならず、この打者をアウトにするにはタッチアウトか一塁送球アウトが必要になります。ただし、セーフになっても打者の記録は「三振」です。
また、「振り逃げ」という名称ではありますが、空振りしなくてはいけないわけではありません。見逃しであってもスリーストライク目というのが重要なのです。

私的選手名鑑:川上憲伸【中日】

kenshin

開幕いきなり完封記念!

そろそろいいですか? 憲伸ですよ。はい、中日ドラゴンズの川上憲伸投手をご紹介します。もしかして私が今一番好きな選手かもしれません。ですが彼のこととなりますと脱線に継ぐ脱線が予想されますので、できるだけさらっとご紹介いたします。

(本当はもう少し寝かせておくつもりの記事でしたが、4月1日開幕初戦でいきなり完封勝ちした勢いでアップします! 『完封勝ち」とは相手チームの得点を"0"に抑えた勝ち方のことです。)





川上憲伸(かわかみ けんしん)

1975年6月22日生まれ(今年30歳)

徳島県徳島市出身

徳島商→明治大→中日ドラゴンズ(97年ドラフト1位)

右投げ右打ち

投手 昨年は当たり年で特に優れた投手に与えられる「沢村賞(後述)」を始めなんやかやで10冠に輝く。その他新人王(98)も。

身長:179cm 体重:90kg(90kg超、いいです。順調に成長してます。)

背番号:11



2004年成績(138試合、27試合に登板)

17勝7敗(最多勝)0S(セーブ:後述)

防御率(後述):3.32



憲伸と由伸

由伸(よしのぶ)とは読売ジャイアンツの高橋由伸選手のこと。二人は同い年で大学時代はそれぞれ明治大、慶應大で活躍する選手だった。ふたりはライバルと看做されたが、憲伸のいた明治大は慶應大を寄せ付けることはなかった。

プロ入りも同時の98年、新人王を争ったが由伸は憲伸を打てず結局その年14勝をあげた憲伸が受賞。だが、翌年から2004年まで憲伸もタイトルから見放されることに。



悲運の男

翌99年は8勝9敗と負け越し平凡な成績に終わった。そしてさらにその翌00年、巻き返しを図る大事な年だったのだが、開幕直前に原因不明の突発性難聴(急性感音性難聴)を煩ってしまう。



02年ようやく調子を取り戻した彼は8月1日の対巨人戦でノーヒットノーラン(1試合同一投手がヒットを一本も許さない試合。四死球、エラーはあってもよい)を達成。当時の詳しい様子はこちらのサイトで読めます。



03年、また悲劇に見舞われる。シーズンもこれからという5月、右肩に痛みを訴えて1軍登録抹消される。病名は「右肩関節唇損傷」。結局シーズンを棒に振って4勝3敗に終わる。



04年は出来過ぎのシーズンだったのかもしれない。チームもリーグ優勝を果たし、エースの仕事もきっちりとこなした。沢村賞を始め10冠に輝く大活躍。

だが、日本シリーズで一戦目に登板したものの、西武・和田に打たれた本塁打が決定打となって敗戦投手に。5戦目にふたたび登板したときは6回1/3までパーフェクトペースという好投で中日が3勝目を挙げた大事な試合の勝ち投手になった。



本人も言うように、彼は2年連続で活躍したことがない。昨シーズンよすぎたことを考えると今シーズンはあまり期待できないのかもしれないが、自分の体と相談して常にイケイケのピッチングをしなくなったと話す通り、焦らずマイペースの調整を心がければ昨年ほどではないにしろエースの仕事ができると信じたい。(※そして何度も言うように初戦完封!)



超強気 負けず嫌いの調子乗り

思わず七五調になってしまったが、さまざまな話を総合すると憲伸の性格は上の通りかと。一見温和でまじめな性格に見えるし、実際そう思われているけれど、ユニフォームを脱ぐと「けっこう三枚目ができ」て「マイク持ってバカできる楽しい男」(山本昌【中日】談)だとか。

しかし、一旦マウンドに上ると人が変わったように厳しい目つきに。昨年の日本シリーズ第5戦でもノーヒットに抑えていた6回までより、西武・細川にヒットを打たれてからの方が鬼気迫るものがあった。緊張の糸がいい具合に切れたのか、ガッツポーズも大きくなりマウンドの土も力強く蹴り飛ばす。あの迫力と美しさには息を飲んだ。



また02年、憲伸が登板した試合で味方のミスや打撃不振が多かった現状に「やっとれんですわ」とやや切れ気味に口にしたことがあった。自分に負けがつくのがいやだったのではなく、力投しているにもかかわらず味方が足を引っ張る形でチームに勝利をもたらすことができないのがいやだった。自分が負けてもチームが勝てばいい、とにかく負けたくない男なのだ。



我が愛する憲伸

一部で、頭髪が薄いことがネタにされていますが、トレイ・ムーア(元阪神→オリックス→米球界)投手のファンだったわたしにはそれがまったくもって理解できません。ふっさふっさに見えます! というのは言い過ぎですが、「ありすぎて井川【阪神】」もイヤだと思うのです。

憲伸のどこが好きといって、あの「どっ尻」ぶりですね。いかにも重たそうな、存在感のあるオシリには思わず視線が釘付けに……あっと、脱線警報です。

あとほのかに阿波訛りがあるところでしょうか。訛りのある男性に弱いもので…。



絵が得意らしいです。



さらっといきました?



中日ドラゴンズ公式サイト←落合監督が苦手でなければどうぞ。




追記:憲伸情報を広く求めます。コメント・TB欄をご利用ください。ただし、プライバシーに触れるようなものはご遠慮ください。見つけ次第削除させていただきます。

緊急告知! ファイティーを守れ!

まだこのブログで球団マスコットを全然ご紹介していないのですが、そうこうしているうちに永らくファンにしたしまれたマスコットが姿を消そうとしています。

そのマスコットの名は

ファイティー

北海道日本ハムファイターズが北海道に本拠地を移す前、東京ドームを本拠地としていた頃のマスコットです。
写真はこちら←「ざわ」さまのファイティーファンクラブ

ファイティーは93年にファイターズのマスコットとして誕生しました。恐竜のプテラノドンをモデルにした、ギョロ目が愛嬌のあるマスコットです。
人工芝の緑に映えるように鮮やかなピンクの皮膚を持っています。

03年、ファイターズが北海道に移ることが決定し、新しいマスコットが考案されファイティーはその年を最後にそのまま引退するはずでした。その体は切り刻まれ「ファイティーDNAカード」として限定販売されるということもありました。(さすが日ハムだけあって解体はお得意、などと思ってはいけません)
ところが熱心なファンの存続運動が実を結んで、東京ドームでのファイターズ主催ゲームに限ってファイティーが登場することになりました。新しいマスコットのB・Bともコンビを組んで試合を盛り上げてくれていました。

なのに……

日ハムはマスコットをB・Bに一本化するため、ファイティーをお役御免とするつもりなのだそうです。

これにファンは再び立ち上がろうとしています。
わたしもマスコット好きの端くれとして協力しようと思っています。興味を持たれた方はぜひファイティーファンクラブにお立ち寄りください。

△4/6追記▲
ファイティーの処遇が決定しました。
詳細は↓の記事でどうぞ。
ご報告:ファイティーの処遇